インソールと痛みの治療院

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【病院選びのポイント】痛みを解決できる整形外科を見分ける方法

今回の記事は下記のような方に是非、読んでいただきたい記事です。

股関節や膝等、身体に痛みがあり、これから整形外科を受診したい

整形外科にしばらく通院しているけど、なかなか痛みの症状が改善しなくて困っている

世の中には様々な数多くの整形外科が存在しますが、実は痛みを解決できる可能性が高い整形外科と可能性が低い整形外科に分かれます。

私は総合病院で整形外科、脳神経外科、内科、外科、回復期病棟、クリニックで経験を積んだ経験年数10年以上の理学療法士です。整形外科疾患を専門にしております。

この記事では、現役理学療法士の視点から、あなたが通っている整形外科が本当に痛みを解決できる可能性が高い病院なのか見極めるための知識を提供します。これから整形外科に通う事を検討されている方も是非、参考にして頂ければ幸いです。

この記事を読めば、何度も同じ整形外科を受診する時間を無くし、痛みを解決の方向へ導けるかも知れません。

少し結論に触れますと、

痛みを解決できる可能性の高い整形外科は保存療法に力を入れており、痛みに対してその場で対応できる理学療法士が所属している場合です。

最終的に痛みを解決するには、歩き方の改善が必要です。歩き方の改善には、あなたに合った適切なインソールがとても有効です。

痛みに対する医師の専門的な役割

医師の役割

  • 命に関わる病気か、安静や手術が必要かどうかの判断
  • 医師が行なう治療は主に手術や投薬
  • 危険な痛みに対しての治療
  • 痛みに対する直接的な治療

私は総合病院に勤務していたので医師の診察内容を実際に見たり、カルテで確認していました。
そこでわかる事は、医師が診察で最優先に診ているのは、感染症や癌等の命に関わる病気ではないかという事、安静や手術が必要な骨折や麻痺が生じていないかという事を診ています。

医師は患者さんを診察する事で病気を見つけ、診断をつけます。そして、痛みを生じている病気に対して手術が必要か、投薬が必要かを判断します。
医師は治療として手術や投薬を行います。その治療の適応を判断するためにレントゲンやCT、MRIといった画像による検査や採血検査、視診・触診検査等、様々な検査を行います。

骨折等の骨の異常や靭帯の損傷及び断裂は画像診断が可能であり、外科的な治療の検討が必要になる事が多いので治療方法が明確に示されます。

外来受診で手術をしない、いわゆる保存療法のケースでは簡単な運動指導や患部に直接注射を打つ等の治療方法があります。
医師が患部に注射を打つ場合は、関節の炎症を鎮静させるための薬や関節の動きを滑らかにする薬を患部に注射します。また、ブロック注射といって神経を麻痺させることで痛みを和らげる治療手段もあります。

また他に注射を利用することで痛みに対して直接的に治療するケースがあります。
例えば、痛みが出ている部位や可動性が低下している部位に注射して痛みや可動性を改善させる方法(ハイドロリリース)や、凍結肩等に診られる著しい関節の可動性低下に対して、麻酔薬を利用し、関節の痛みを麻痺させた状態で関節の可動性を拡大させる方法(サイレントマニュピュレーション)があります。
ハイドロリリースもサイレントマニュピュレーションもいずれもリハビリと併用すると良いでしょう。

総合病院(入院加療)の医師は骨折や感染等で生じている危険な痛みを生じている病気を治療する事を専門としています。
例えば、骨折であれば、その骨折を手術で治すというイメージです。
また外来であれば、医師は危険な痛みを生じている病気の鑑別に加え、痛みに対して投薬や直接患部に注射をする等して治療する事を専門としています。

痛みに対する理学療法士の専門的な役割

理学療法士の役割

  • 身体のバランスが崩れて生じる痛みに対する治療
  • 身体機能の改善
  • 歩き方の改善

医師が、骨折等の危険な痛みを生じている病気を治療する事、または注射を利用して痛みを直接的に治療する事を専門にしている一方で、理学療法士は身体のバランスが崩れて生じる痛み、いわゆる皆さんが日常でよく起こす肩こりや腰痛、膝痛、股関節の痛み等といった痛みを、動作を改善して治療する事を専門としております。

理学療法士は関節を動かしやすくしたり、筋肉が力を発揮しやすくする等、身体の機能を改善させる事で痛みに対応する事ができます。

また歩き方等といった動作を改善させ、痛みを解決する事を専門としております。

技量がある理学療法士はその場で痛みや歩きを改善させる事ができます。

医師と理学療法士、それぞれの弱点

医師の弱点

  • 身体のバランスが崩れて生じる痛みに対しては経過観察となることが多い。

身体のバランスが崩れて身体の様々な痛みが生じます。身体の使い方が悪くて生じている関節の痛みの正体が脂肪体や筋肉であることは以前の記事で紹介しました。
詳しくはこちらの記事「【関節の痛みの正体】軟骨や変形は関係ない!?実は脂肪体だった!!」をご参照下さい。

医師の弱点として脂肪体や筋肉が問題となっている場合の痛みの対応が挙げられます。

実は関節の痛みで最も問題となる脂肪体や筋肉の問題はレントゲンにもCTにもMRIにも写らない事がほとんどです(肉離れや血腫は写る)。

関節の痛みに対して医師の診察上、命に関わる病気や手術等といった外科的な治療が必要な所見が無ければ、鎮痛剤や簡単なストレッチや運動療法等を処方されて経過観察となる事が多く、根本的に脂肪体や筋肉に対する問題を解決出来ない事が非常に多いです。

もちろん、医師の役割で説明した通り、注射を利用してその場で痛みを解決の方向へ向けられる医師がいることも確かです。

理学療法士の弱点

  • 危険な痛みには直接対応できない

理学療法士の弱点は骨折や感染等といった危険な痛みに対して直接対応することができない事です。
医師のように投薬する事はできませんし、レントゲン、CT、MRIを撮影する指示を出すのも医師です。また画像の読影を専門的に行えるのは医師です(中には読影が非常に得意な理学療法士もいます)。
骨折や麻痺、感染症等、緊急性が高い病気に対して治療できるのは医師です。
また痛みに対して直接的に治療できるのも医師です。

よくある診察風景

例えば50代の女性が膝痛となり整形外科を受診したケースを挙げてみましょう。

皆さんにも心当たりがある場面があると思いますよ。

痛みの解決が難しい典型例

  1. レントゲン検査で変形を指摘され、変形性膝関節症と診断。
  2. 変形して関節の隙間が狭くなり、軟骨がすり減っているから痛みが出ていると説明される
  3. 湿布や鎮痛剤の処方、ヒアルロン酸等の関節への注射をして経過観察、もしくは人工関節の手術の提案をされる。
  4. 数週間や数ヶ月後に再受診。
  5. 投薬もヒアルロン酸注射も行ったが、痛みを解決できていない場合は手術となる。

膝の痛みの原因が脂肪体や筋肉であった場合、このような受診、診察を繰り返していては痛みの解決にはならず、挙句の果てには手術する事になってしまいます。

医師がリハビリを処方し、リハビリを受ける場合もあるかと思います。ここで理学療法士が痛みを解決してくれれば、手術を回避出来るでしょう。
しかし、本来であれば解決できる痛みを、理学療法士が専門性を発揮出来ずに痛みを解決出来ない場合も手術を選択せざるを得ない状況になります。

痛みを解決できる病院と解決が難しい病院

それでは股関節や膝、腰等の痛みを解決できる病院と解決が難しい病院の違いは一体どこにあるのでしょうか?
次のようなチェックポイントに当てはまる整形外科は痛みを解決するのが難しい病院となります。

痛みの解決が難しいチェックポイント

  • 長く通院しているのに症状が一向に改善しない
  • 症状が変わらないのに治療内容が変わらない
  • 十分に保存療法、いわゆるリハビリ等を行わずにすぐに手術を迫られる
  • そもそもリハビリが無い、あってもリハビリを処方してくれない
  • リハビリの内容が引っ張る(牽引)、電気をかける、温める(ホットパック)等の物理療法のみ
  • 理学療法士によるリハビリを受けているが、症状が変わらないのにリハビリの内容が変わらない
  • リハビリを受けているが、リハビリの期限が切れている
  • 自主トレをやっていない事と症状が良くならない事に対して患者さんが悪いように扱われる

痛みを解決出来る可能性が高い病院は、保存療法に力を入れている病院です。

目安としては、まず

  • リハビリがあるという事
  • 物理療法のみで対応しない事
  • その場で症状を改善する事ができる理学療法士がいる事

この三点です。
なので、実際にリハビリを受けないとわからない部分があるのが正直なところです。

具体的にどんな理学療法士が信頼できるのか詳しく知りたい方はこちらの記事「【信頼できる理学療法士とは?】結局、リハビリってみんな同じじゃないの?」をご参照下さい。

痛みを解決するには?

最終的に痛みを解決するには歩き方の改善が必要です。

あなたを担当している理学療法士が、歩き方まで改善するように対応していれば、痛みは解決へ向かっている可能性が高いです。

これは同業者として難しい問題と考えていますが、歩き方に対して十分に対応できる理学療法士はそれほど多くありません。そのため、歩き方に対して対応できる理学療法士にはなかなか出会えないかも知れません。


実は歩き方を手っ取り早く改善するにはインソールがとても有効です。私は個人に合わせたインソールを作製して、痛みを解決しております。
どうしても痛みが解決できない、リハビリの期限が過ぎてしまいリハビリが受けられない等といった方はインソールと痛みの治療院でのインソール作製をご検討頂ければ幸いです。

なぜ、痛みの解決に歩き方の改善やインソールが必要なのかについて、詳しくはこちらの記事「現役理学療法士が解説】インソールが痛みに効くって本当!?長く続く辛い痛みにはインソールが最適!!」をご参照下さい。

まとめ

治療内容が変わらず、長く通院している場合、その病院では痛みを解決できる可能性は低いです。

病院で痛みを解決する事を考える場合は理学療法士によるリハビリはとても重要です。

補足

今回の記事では、「身体のバランスが崩れて生じる痛み」つまり、理学療法士が専門に対応できる痛みに関する事を中心に記述しております。

骨折や感染、他の病気から生じる「危険な痛み」に関しては医師の専門的な治療が必要です。

痛みで困っている場合はまずは整形外科を受診し、重大な病気が隠れていないか必ず医師に判断してもらいましょう。

病院では痛みの解決が難しくて困っているという方は是非、インソールと痛みの治療院へご連絡下さい。

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