痛みで困っていてリハビリを受けている皆さんは、あなたを担当している理学療法士の事を信頼していますか?
本当にこの理学療法士さんに任せて大丈夫?
こんな不安を抱いていませんか?
リハビリを受けてみて、「すごく良くなった」と嬉しい反応をして下さる方もいれば、「何か症状が変わったのかよくわからないけど、こんなもんでしょ」とか、「そんな一回のリハビリじゃ良くならないでしょ」といった微妙な反応の方もいれば、「逆に痛くなった」と残念な反応をされる方もいるかと思います。
実は、股関節や膝、腰の痛み等に対するリハビリの結果は理学療法士の技量によって大きく変わります。
私は総合病院で整形外科、脳神経外科、内科、外科、回復期病棟、クリニックで経験を積んだ経験年数10年以上の理学療法士です。整形外科疾患を専門にしております。
この記事では、股関節や膝、腰の痛みに対応する理学療法士の中で、どのような理学療法士が信頼できるのかという事について解説します。
そしてこれを読めば、下記が実現できます。
- 今の病院で継続してリハビリを受ける事が良いのか、自分を担当した理学療法士は信頼に値するのか、ご自身の判断基準ができる
- 痛みを解決するためのあなたの行動を適切な方向へと導ける可能性が生まれる
信頼できる理学療法士はその場で痛みの症状を改善させ、歩き方も改善させる事ができます。
痛みと歩きを合わせて診てくれる理学療法士は信頼できる可能性が高いです。
リハビリはみんな同じでない
皆さんがリハビリを受ける事を想像した時、「痛い部位を揉んでくれて、温めてくれて、電気かけて、筋トレして…」このようなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
また「どの理学療法士から受けるリハビリは同じ効果だし、症状がすぐに変わる事は無い」、このようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
実は「揉んで、温めて、電気かけて、筋トレして」のリハビリでは痛みを解決できる可能性は非常に低いです。
なぜならば、痛みの原因を探る工程が含まれていないからです。
同じ理学療法士でも自己研鑽を行い、どれだけ技術を磨いているかによって、リハビリをした結果やその後の経過は全く異なります。
Aという理学療法士では解決できなかった痛みが、Bという理学療法士であればあっという間に解決できるという事はよくあります。
適切な対応を行えば、その場で痛みが良くなる事はよくある事です。
【膝が痛いケース】変形性膝関節症の場合
同じ病名でも一人一人、痛みを改善するポイントが異なります。
膝が痛くて困っている方は、変形性膝関節症という病名を一度は聞いたことがあると思います。
年齢がおよそ40~50歳以上で、膝が痛くて病院を受診すると、特別な病気が見つからず、レントゲンで変形が認められれば変形性膝関節症と診断される事がほとんどです。
変形性膝関節症の診断を受けてリハビリを受けている患者さんがたくさんいますが、その患者さんが全員同じ内容のリハビリで症状が改善する事は非常に考えにくいです。
なぜならば膝が痛いという症状でも膝のどこが痛いかによって改善させるためのポイントが異なるからです。
膝の症状が出るまでのきっかけや既往歴も一人一人異なるはずなので、同じ治療方法で全員が同じように改善する事は理屈上でも成り立ちません。
その証拠に変形性膝関節症の患者さんは今でも大勢います。
同じ治療方法で症状が改善するのであれば、あなた、または家族、友人の膝の痛みはとっくに改善しているはずですし、変形性膝関節症で困っている人はほとんどいないはずです。
信頼できる理学療法士とは?
次のようなチェックポイントに該当する数が多い理学療法士は信頼できる可能性が高いです。
信頼できるポイント
- 問診を欠かさず行う
- 痛みの症状をその場で変化させられる
- 痛みの症状と合わせて歩きを診てくれる
- その場で歩きを変化させられる
- なぜ痛みが生じるのか、歩きのどこが悪いのか説明してくれる
- 症状が良くならない事を患者さんのせいにしない
- その日のリハビリで何らかの結果が出ない場合、それを素直に認め、同じ治療を繰り返さない結果が出るまで様々な事を試行錯誤してくれる
- 患者さんでも再現可能なエクササイズやセルフケアを教えてくれる
皆さんを担当している理学療法士はどうでしょうか?
痛みを解決する事ができない理学療法士にありがちなのが、歩き方等、動きも診ないでいきなりベッドに寝かせてマッサージををする等、毎回同じリハビリを繰り返しているケースです。
信頼できる理学療法士は痛みに加えて歩き方も診てくれます。
痛みの改善に対して、なぜ歩き方が大切なのかについてはこちらの記事「【現役理学療法士が解説】インソールが痛みに効くって本当!?長く続く辛い痛みにはインソールが最適!!」をご参照下さい。
まとめ
信頼できる理学療法士はどのような病名の患者さんであっても一人一人の個別性を大切にして、痛みの改善という結果を必ず出してくれます。
リハビリで長く通院していて症状が改善しない、または担当している理学療法士が信頼できない場合は通う場所を変えた方が良いかも知れません。